日本のマスクメロンは世界に誇る芸術果です。それは職人技としか言いようの無い手間ひまをかけた、きめ細かい栽培方法によります。気品ある美しい網目模様、名前の由来にもなっているたぐいまれな芳香、とろけるような芳醇な味わいと、どれをとってもフルーツの王様と呼ぶにふさわしい要素を備えた、まさに職人技がなせる芸術品です。
袋井市はその日照時間の長さ、温暖な気候などがマスクメロンの栽培に最も適している名産地です。袋井市におけるマスクメロン作りの歴史は大正13年から始まります。長い歳月の中、試行錯誤を繰り返し、たどり着いた栽培方法は代々受け継がれ、その時代に合った最新技術を取り入れながら現在に至っています。長年の創意工夫の栽培方法の中でも、特にマスクメロンが他のフルーツと一線を画してたぐいまれなのは、一木一果(いちぼくいっか)と言われる一つの木に一つの実しか育てない方法です。その木の養分を一つの実に全て注ぐのです。そのために生育途中で一つの実を残して全て摘果してしまいます。こうして一つの実に注がれる養分により生育途中で果皮に割れ目が入り、割れ目から出た果汁が割れ目を塞ぐことで美しい網目が形成されます。こうした非常にまれな栽培方法により美しく美味しいマスクメロンができあがります。
マスクメロンを育てるために開発されたガラス温室は、窓の開閉を調節しながら温度・湿度を管理する機能や、太陽光も最大限に活用する作りになっています。一方、マスクメロンを栽培するには、熟練の名人と呼ぶにふさわしい様々な人の手が必要です。例えば水と肥料の絶妙なコントロール、そのための工夫として考えられた隔離ベッド栽培。そして気候や生育状況を見極めながら行うきめ細やかな潅水作業など。お話しを聞いた名人の一人、中條文義さんは「毎日毎日、一本一本の生育状況を見極めて水をやる必要があるため、旅行なんて行ってられない」と。一本一本違う個性を持つマスクメロンを、愛情込めて見守って、それぞれに合った方法で育てることができるのが名人なのです。
年間を通してガラス温室内の温度・湿度などを一定に保つために、冬場はお湯を利用した暖房をするなど、安定した品質を保つための設備が並んでいます。(上)
通路には暖房用のお湯の通るパイプや水やりのホースがひかれています(左)
取材にうかがった名人の一人、中條文義さん。穏和な人柄の中に、先代、先々代から続くマスクメロン栽培にかける情熱と誇りが感じられます。後ろはご子息の友貴(ゆうき)さん。後継者不足はマスクメロン栽培でも同じと聞きましたが、中條家は立派な後継者が決まっていて、文義さんも満面の笑顔。
●人口:約8万7千人
●隣接自治体:掛川市、磐田市、周智郡森町
●主な産業:工業(電気、エレクトロニクス、機械、食品、医薬)、農業(マスクメロン、お茶、米)
静岡県西部の中央に位置し、農業・工業・商業がバランスよく発展する地域。年間日照時間2,388時間(H26年)は、全国トップレベル。
袋井のマスクメロン生産者組合は、4つの支所を有する静岡県温室農業協同組合「メロックス」に属していますが、厳しい品質基準を設けて、独自の商標として「クラウン」を使用し、マスクメロンのトップブランドとして愛されています。
美味しいフルーツを美味しく召し上がっていただく・・・「選果」は、新宿高野のポリシーを実現するための要です。新宿高野のバイヤーは全国からフルーツが集まる大田市場に詰め、味の良さはもちろん、ギフトとしてふさわしいフルーツを長年の経験と知識を元に、厳しい目で選びます。
また、各産地からの報告に耳を傾け、仲買人と情報交換し、さらには直接産地へ足を運ぶこともあります。生産者の方とのコミュニケーションをとても大切にしています。
フルーツと向き合って40年のベテラン新宿高野・果実開発 仕入担当部長 大川進
新宿高野本店B1フルーツギフトフロアには、新宿高野のこだわりの結晶ともいえる「マスクメロン専用ショップ」があります。高品質のみを取り揃えたショップには、当日から数日後に食べ頃を迎えるマスクメロンや、マスクメロンを中心としたギフトセットをご用意しております。
マスクメロンアドバイザーは、ご用途などをおうかがいした上で、最適なマスクメロン選びをお手伝いいたします。当日お召し上がりの完熟メロンも、お持ち帰りいただけます。贈る方と贈られる方、双方のご満足をお約束いたします。
本店地下1階フルーツギフトフロア
マスクメロン専用ショップには、マスクメロンに精通したマスクメロンアドバイザーがおります。
ご用途や人数などをおうかがいし最適なマスクメロンをお選びいたします。
写真は新宿高野の中でも最古参のベテラン、小池アドバイザー。