新宿高野本店

fluitfullifestyle

11月号

2017 November

No.54

山形県産 “ラ・フランス”

山形県は全国の約8割を占める「ラ・フランス」の生産量を誇ります。
今回取材に伺った南果連協同組合は、新宿高野が「ラ・フランス」の販売を始めるきっかけともなった、40年近く前からの古いつながりのある産地です。
優良な「ラ・フランス」は、長い年月を経ても脈々と受け継がれ、新宿高野の店頭に今も並んでいます。

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他品種の受粉樹だった「ラ・フランス」
味の良さから主役へと上り詰め、西洋梨の代名詞に

山形県では西洋梨の栽培は、明治8年から始まったとされています。しかし当時は外観が悪いことや、追熟しなければ食べられないことなどから、栽培する生産者は少なかったそうです。しかし昭和10年頃には缶詰用にと、「バートレット」という西洋梨の栽培が急激に拡大しました。果樹は単一品種だけでは実がなりにくいことから、結実を助けるための受粉樹として「ラ・フランス」は栽培されていました。当時は「バートレット」が主役で、「ラ・フランス」はあくまでも脇役でした。昭和40年頃から加工されたフルーツよりも、生食用のフルーツが求められるようになり、受粉樹として日陰の存在だった「ラ・フランス」の栽培が見直されるようになります。東京の市場でも西洋梨を生で食べる習慣が少なかった昭和54年に、新宿高野のバイヤーにより山形県産「ラ・フランス」が注目され、今では山形県の主力の特産物になりました。
南果連協同組合では、高品質な西洋梨に仕上げるために平棚栽培を行っています。2m前後の高さに針金などで平面の棚を作り、そこに枝を誘引して紐で固定し高さを均一にします。それにより果実全体に太陽光が満遍なく当たり、通気性にも優れ病害虫の発生を抑制する効果もあるそうです。生産者が行う剪定、摘果などのすべての作業効率のアップにもつながっています。平成16年にはエコファーマー認定を、南果連協同組合の西洋梨部全員が受けています。これは化学肥料や化学農薬の低減など、地球はもちろん人間にやさしい安全な果物の生産に取り組んでいる証でもあります。
フランス生まれの「ラ・フランス」ですが、現在ではヨーロッパで蔓延した病気により、本家本元のフランスでは作られていません。今では山形県の生産者の努力と労力によって育てられ受け継がれています。芳醇な香りと、とろけるような口当たり、程よい酸味と爽やかな甘みが特徴の山形県産「ラ・フランス」を、新宿高野で開催される「山形県ラ・フランスフェア」でぜひお楽しみください。

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    草によって地面を被覆保護することで、土壌侵食防止など様々な利点があるそう。
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    化学農薬を低減するため、環境に安心で安全な人工で合成されたフェロモン剤で、害虫を防除しています。

食べ頃を伝授
山形県「ラ・フランス」振興協議会が教えます‼

「ラ・フランス」は食べ頃になっても果実の色が黄色に変化しないので、食べ頃の判断が難しい品種です。食べ頃を判断する目安は次の通りですので、参考にしてください。

食べ頃を判断する目安は「軸」とその周り
収穫した時は軸が新鮮で、軸周りに「シワ」もありませんが、食べ頃になると軸がしおれてきて、軸の周りに「シワ」がよってきます。(「シワ」が見えにくい場合もあります。)

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信州志賀高原産 “りんご”

「気候」「地形」「昼夜の寒暖差が大きい」など町外の生産者も羨むほどの果樹を栽培する好条件が揃っている、信州志賀高原。
園地によって美味しさの違いが出るという「サンふじ」をはじめ、長野県りんご三兄弟と言われている「秋映」など、標高2000メートルの志賀高原から流れ出る清らかな水から生まれた最高品質の長野県産りんごをご紹介します。

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作り手によって味の良し悪しが歴然!
奥が深いからこそ作るのが楽しい、 生産者を魅了する「サンふじ」

長野県の北東部に位置する山ノ内町は、志賀高原と北志賀高原、そして歴史のある湯量豊富な湯田中渋温泉郷を有する自然に恵まれた観光地であり、気候や地形など果樹栽培にとって最高の条件が揃った町でもあります。有数な果物の産地でもある中、主に「サンふじ」を栽培するたきざわ農園の瀧澤さん親子に、その魅力を伺いました。
降水量も少なく適度な標高があり寒暖差も大きく、南西斜面で小高い山に囲まれた地形。朝一番の日射しは山の陰になり入ってこない。その代わり秋になると日が沈む寸前まで日が当たるという園地。そのおかげで枝が余分に伸びすぎず、葉が光合成をしっかり行うことができ、実の引き締まった鮮やかなりんごが実りやすい樹に成長するのだそうです。「果物を作るには日本で一番良い地域だとよく言われます。ここで果物を作らないともったいないと思いましたね。」と話してくれたのは、瀧澤敏さんの息子さんの諒さん。10年ほど前からお手伝いするようになり、今では「サンふじ」をいかに美味しく実らせるかを日々勉強しているそうです。長野県のオリジナル品種のシナノスイートやシナノゴールドも人気が高いのですが、受粉から収穫まで全ての工程が一番難しい「サンふじ」の栽培は別格です。こだわりは原木に近い樹で栽培すること。着色しにくく、美しい形に実らせるまで大変な努力が必要ですが、何よりも味の違いがハッキリでるので苦労は惜しみません。「樹の本来持っている力を最大限に活かすため肥料には頼らず、その代わり技術があればりんごは美味しくなる。だから面白いんです。」と話す瀧澤敏さん。美しい色味と形で美味しさの違いが出るという「サンふじ」。酸味と甘みが絶妙な、美しく色づき理想的な縦長の形をした信州志賀高原産りんごの美味しさを、ぜひ味わってください。

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    [サンふじ] 日本を代表する「ふじ」を無袋栽培した品種。果汁たっぷりで甘みと酸味のバランスが絶妙な、りんご本来のコクのある味わいが特徴。
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    [シナノゴールド] 黄色の果皮が特徴の、長野県生まれの品種で、りんご三兄弟の三男。甘みの中にしっかりと酸味を感じるのが特徴。非常に日持ちのする品種です。
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    [シナノスイート] 長野県果樹試験場で生まれたオリジナルの品種で、りんご三兄弟の二男。酸味が少なく、濃厚な甘みが広がります。シャキシャキとした食感です。
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    [秋映] 長野県りんご三兄弟の長男。「千秋」と「つがる」を交配して長野で生まれた品種です。甘みと酸味のバランスが程よく、果皮が暗紅色なのが特徴。